プロデューサーレター#19 ACTION GAME MAKER1周年とこれからのアップデート

プロデューサーレター#19

ACTION GAME MAKER1周年とこれからのアップデート

皆様、プロデューサーの森野です。

コミュニティの皆様のおかげでACTION GAME MAKERは本日2026年6月17日に正式発売から1周年を迎えることができました!

まずは、この場を借りてコミュニティの皆様に感謝をお伝えさせていただければと思います。

バグや扱いづらい機能など、ご迷惑をおかけしていた場面も多くありましたが、皆様のご報告のおかげで、ACTION GAME MAKERは大きく改善することができました、公式Discordや公式コミュニティであるRPG MAKER GUILDも、皆様の活動のおかげで知識が蓄積し、リリース当初と比較してかなり制作しやすい環境となりました。2周年、3周年に向けて頑張っていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

さて、今回の19回目となるプロデューサーレターでは、開発計画を中心に以下3点についてお伝えさせていただきます。

  1. 本日配信したバージョン1.3.0について

  2. バージョン1.4.0の開発計画

  3. バージョン2.0に向けた大きな開発方針「使いやすさ」

2については前回第18回目のプロデューサーレターでお伝えさせて頂いた内容から大きな代わりはありませんが、3についてはこれまでの方針から少し変わる部分がございますので、その意図などを詳しく説明させていただきます。


◆バージョン1.3.0の更新内容について

1周年ということもあり少しサプライズ気味に実装させていただいたこのアップデート、これまでプロデューサーレターでもお伝えしていなかったので目玉のカスタムアクションプラグイン機能と3D背景機能を解説します。

◯カスタムアクションプラグイン機能

カスタムアクションプラグイン機能では、GDScriptでオリジナルの条件やアクションを作成できる機能です。元々、GDScriptのメソッドを条件やアクションとして利用する機能は昨年に実装しておりますが、配下のノードにスクリプトを設定して、そこに書き込む、というどうしてもプロ向けの雰囲気の拭えない機能でした。しかし、今回の機能では、「プロジェクトのどこかに投げ込む」と、「自動で条件やアクションのリストに表示」され、「既存の条件/アクションとほぼ同様」に使えるようになりました。

この機能は、RPGツクールシリーズのプラグイン機能のように、スクリプトを気軽に共有し、初心者でも簡単に利用できるようにしたい、という考えから生まれた機能です。サンプルのスクリプトや作り方もGUILDにて公開するほか、GUILDのモジュール共有板もモジュール/プラグイン共有と改めさせていただきました。ぜひ、皆様にご利用いただければと思います。

◯3D背景機能

今回、新機能としてユーザーの皆様からご要望の多かった、3D背景を設定する機能を実装しました。BackgroundLayer3Dノードを追加し、任意の3Dモデル(glTF形式)を読み込み、3Dカメラの位置を設定するだけで3D背景が利用できるようになります。

3D背景のカメラ(BackgroundCamera3D)は自動で現在のシーンのカメラの位置を読み込み追従するため、それだけでいい感じに視差スクロールするはずです。

ただし、あくまで3Dは背景のみで、2D側とは全く別の空間となることは注意が必要です、3D巨大ボスと2Dキャラが戦う!といったことは本機能ではできないのでご注意ください。

3Dには興味がないよ、という方にも、2D機能を使ってより現代的で美しい表現をするためのサンプルプロジェクト、シェーダー&HDRサンプルも追加させていただいたので、3D,2D共にGodot Engineの持つ美しく強力な表現を楽しんでいただければと思っています。


◆バージョン1.4.0以降の開発計画

続いては今後のアップデート計画ですが、前回のプロデューサーレターでお伝えしたもののうち2点、「生成時の重さへのさらなる対応」「Godot4.6へのアップデート」について少し詳しく説明させていただきます。

◯生成時の重さへのさらなる対応

オブジェクトを生成する際に重たい、特にヴィジュアルスクリプトが大規模になったオブジェクトが重たい、という問題の報告を頂いていましたが、そちらの解決の目処がたってきたため本格的な修正を開始しています。

この問題は、オブジェクトを生成する際にヴィジュアルスクリプトのリソースをコピーして使うような挙動となっていたのですが、そちらの負荷が想定以上に大きかったことが原因でした。修正作業を開始しておりますが、ヴィジュアルスクリプトの根本動作を変更する内容となるため、それなりに時間のかかるものとなっており、夏頃の実装になる見込みです。

◯Godot 4.6へのアップデート

こちらも前回お伝えさせていただいた通りですが、Godot 4.4から、4.6.3へのアップデートを行わせていただきます。バグ修正等色々あるのですが、2D周りの大きな変更としては2点です。

1. ノードUIDの実装

これがあるとどう変わるのか・・・というと、ノードの順番を並び替えたり、名前を変えたりしても「プロパティを変更」アクションなどノードを指定するアクションに問題が起きなくなります。昨年の4.4へのアップデートで実装されたシーンUIDのノード版になります。

2. UIが変わる

UIが新しいものに変更となります、といっても大きな配置などは変わらないのですが、インスペクターの要素を開いていくとどんどん領域が狭くなって扱いづらい問題が解消したり、見やすく、より使い勝手の良いUIになります。

これらはとても便利なのでアップデートをさせていただくのですが、1.に記載の通り、「プロパティを変更」等のノードを指定するアクションの指定方法をすべて直す必要があります、そのため、少々時間がかかる見込みで、実装は秋頃を見込んでいます。


◆バージョン2.0に向けた大きな開発方針「使いやすさ」

さて、ここからは新しいお話で、冒頭で「これまでの方針から少し変わる」と記載させていただいた部分です。

リリース当初のプロデューサーレターにて、「GodotのUIを変更しない」という方針を発表させていただいておりましたが、今回、バージョン2.0に向けてはUIの変更も含むUXの改善を目指すことにしました。

理由としては、GodotのUIを難解に感じる人が想定よりも多かったこと、UIの難解さを乗り越えた人にとっても、ACTION GAME MAKERを使う上で不便に感じる点が多かったことです。また、改善を続けてきたことで安定度が高まり、UI/UXに着手する余裕が出来てきたこともあります。

GodotのUIはエンジニアリング目線では、非常に合理的に作られています。この要素はココ、この編集はこの分類だからココ!とプログラムを学び、プログラムを扱っていく上で便利なように要素が徹底的に整理されていますし、すべての要素はインスペクターに羅列され、アクセス可能になっています。

一方で、その結果非エンジニアの一般目線では理解しがたい非効率的に見える設定となっている部分も多くあります。例えばタイルを作成するケースです。

  1. 左上の画面でTileMapLayerノードを追加。

  2. 右側の画面でタイルのサイズや物理コリジョンを設定。

  3. 左下の画面と中央下の画面でタイルの画像を読み込み。

  4. 中央下の画面のタブを切り替えてタイルを配置できる。

エンジニア目線では、ノードを作り、データ構造を作って、それを編集し、リソースを紐づけているのだな、というものですが、一般目線で見れば、なぜたかだかタイルセットを1つ作るだけで左上、右、中央下、左下と4つの画面で4つの手順を踏まなければならないのか?と感じると思います。

この1年間の運用の中で、こういったエンジニア的には正しいが複雑になってしまう要素を廃してわかりやすくしてきたのがこれまでのツクールのUIの良さでもあったと再認識いたしました。

今回は、UI/UX改善に本気で取り組んでいきます、という所信表明です。具体的にどのように変えていくのか?という点については次のプロデューサーレターでお伝えさせていただければと思いますが、先に不安に思われるであろう点については明確にしておきます。

GodotのUIに手を入れることのデメリット

1. 扱える機能が制限されます。

UIをわかりやすく整理するということは、UIに残す要素を選択するということです。できるだけ万人にとって使いやすいように機能の取捨選択は行いますが、制限されるGodot Engineの機能が出てきます。

2. Godot Engineのアップデートへの追従に影響がでる可能性があります。

UIの変更部分が、4.7、4.8と続いていくGodot Engineの新しいバージョンと適合するか調査・対応を行う必要がでてきます。例えば、タイルを1クリックで設定完了する機能を作った後に、Godot側でタイルのシステムに変更を加えました!ということが発生する可能性があります。

特に1.については、それは困る、という人も多いでしょう。そのため、Godot標準のUIと新しいUIは常時自由に切り替えられる形での実装を行う予定ですのでその点は安心をしていただければと思います。


◆おわりに

今回のプロデューサーレターは以上となります。

ACTION GAME MAKERはまだまだ始まったばかり、バージョン2を目指して全力で頑張っていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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